こんにちは。Kaoriです。
先日、春の古代史遠足「縄文の村と武蔵国府跡を巡るツアー」を開催しました。
※企画のネーミングは終わってから変更しました(旧「お出かけツアー」です)
このツアーには、古代史好きの方々が集まり、古代史の魅力を味わう1日となりました。
今日はその様子をお届けしたいと思います。
今回は私を含めて9名の遠足です。
目次
スタートは東京都埋蔵文化財センターと「縄文の村」
京王線・多摩センター駅で待ち合わせ。
駅がサンリオのキャラクターで彩られていると思ったら、サンリオピューロランドがある駅だったのですね。
はじめに訪れたのは東京都埋蔵文化財センターです。
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ここでは、遺跡から発掘された貴重な展示品を見ながら、縄文時代から古代の生活様式を学びました。
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多摩ニュータウンのヴィーナス 中期前半の大形土偶の好例であることから、2009年にイギリスの大英博物館で開催された「土偶 The Power of the DOGU」でも展示されました。 |
一人で訪問していたらきっと気付かなかった、頭上に飾ってあるグラフ。
「多摩ニュータウン遺跡群の遺跡数と竪穴住居跡数」
※赤文字「遺跡数」と黒文字「竪穴住居跡数」と各矢印は古代史日和が追記
メンバーの一人が写真を撮っていて、何かあるのかな?と思ったら興味深い棒グラフでした。
縄文時代後期~晩期、弥生時代に遺跡数、竪穴住居跡数が激減しているのは何を意味するのか?
気候変動?生活様式の変化?人口の移動?思いついたことを好きなように話しながら考察するのも楽しい時間です。
一人で訪問していたらきっと気付かなかったその2の土器の特別収蔵庫。オレンジ色のエリアの展示ホールを出て裏に回ると私たちにとってのフォトスポットがあります。(★印)
それがこちら。
土器、ドーン!感激しました。笑
左から縄文時代草期、前期、中期、後期と時代順に土器の形式ごとに並んでいます。迫力満点。
どの時代の土器がお好みでしょうか?
建物内はコンパクトながら、進んだり戻ったり「こっちにこんなのあるよ!」「これって何を意味してるんですかね」などなどトークポイントがたくさんあり、1時間くらい滞在していました。
さて、建物を出て次に向かったのは隣接する遺跡庭園「縄文の村」。
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竪穴住居を間近で観察、復元住居内火焚きをしている日で竪穴住居の中で焚火を囲み、当時の生活を想像して古代の空気を肌で感じることができました。
あまり長い時間焚火のそばにいると、目や鼻がしみてくることもわかりました。笑
復元住居内火焚きのスケジュール
東京都埋蔵文化財センターのウェブサイトでスケジュールが公開されています。ご参考まで。
昼食をはさみ、田端環状積石遺構へ
昼食後、向かったのは田端環状積石遺構(ストーンサークル)。
ここは、日本で最も駅から近いストーンサークルとして知られており、縄文時代の貴重な遺構です。
1968年、畑を耕作中に偶然発見された、縄文時代後期から晩期(約3500年から2800年前)の墓地・祭祀場です。
引用元:東京都指定史跡田端環状積石遺構
南西に見える丹沢山地、富士山の眺望は遺跡の選地に関連すると感がられ、冬至には蛭ヶ岳山頂に沈む夕陽が観測できる。
引用元:町田市教育委員会の案内板より
日当たり良好で良い場所だったんだろうな、と。写真は遺跡を引きで撮影したものです。
ストーンサークルは写真の中央のチラチラ見えている白いところです。
ツアーの締めくくりは武蔵国府跡、大國魂神社、ふるさと歴史館
古代武蔵国の中心地をじっくり巡る旅へ。電車を乗り換え次に訪れたのは武蔵国府跡。
ここでは、VRを使った解説を体験しました。
撮影協力:ゴンさん(の手)
現地に立つだけで古代の壮大な政治の舞台を感じることができますが、VRで建物配置や国庁の様子が分かりやすく説明されており、さらに理解が深まりました。
VRは国府跡の敷地内にある建物で受け付けすると借りられます。無料で体験できるのはありがたいです。
VRに夢中で肝心な柱の写真は取り忘れています…^^;上のVRの写真の向こう側にぼやけて見えるもののみです。笑
続いて、大國魂大神を祀る荘厳な大國魂神社へ。
武蔵国の総社として、信仰と文化を象徴するこの場所で古代の人々の信仰と営みに思いを馳せました。
最後に訪れたのはふるさと府中歴史館。
館内の展示品は撮影が許可されているか不明だったため、写真は撮りませんでしたが、特に目を引いたのは「口がぐちゃっとなった土器」。(写真がなくて残念…)
そのユニークな形状に興味津々で、形が整っていない土器を前に「これはどのタイミングでこのカタチになったのだろう??」とここでも古代史トーク。何でもお題になります。
心地よい疲れとともにツアー終了。
この日のツアーでは、一万歩以上を歩きました!(遠足としてちょうど良い!)
同じ興味を持つ皆さんと移動中も古代史トークでわいわい盛り上がり、身体も心もリフレッシュできる素晴らしい時間となりました。
フィールドワークを通じて自分なりの新たな発見があるのも、古代史探訪の楽しさですね。
訪問先一覧
東京都埋蔵文化財センター 常設展示
歴史的な発掘品や展示を通じて、縄文時代からの古代の生活様式を学びます。
遺跡庭園「縄文の村」(多摩ニュータウンNo.57遺跡)
竪穴住居や植生復元エリアで縄文の生活を体感!
田端環状積石遺構(ストーンサークル)
日本で最も駅から近いストーンサークルで、縄文の文化に触れます。
武蔵国府跡
多摩川沿いの崖上に広がる武蔵国府跡は、8世紀の壮大な政治の舞台であり、国庁とされる建物跡や瓦に記された19郡の名が、古代武蔵国の繁栄を今に伝えています。
大國魂神社
大國魂大神を御祭神とする大國魂神社。大国魂神社南側には縄文時代中期を中心とした集落跡も。
ふるさと府中歴史館
武蔵国府跡やその関連遺跡から出土した土器や瓦などの展示を見学します。