こんにちは、yurinです。
古代史最大のミステリーと言えば、邪馬台国。
避けて通るつもりはないですが(笑)やはり避けては通れないな~と思ったことがありました。
堅苦しい話はさておき、今日は、ライトな古代史ブログです。
目次
1.「筑紫の自然と女神たち」のはずが………
古代史の講演の依頼をいただくことがあるのですが、タイミングなどが合うと受けています。
今回、東京のある古代史の会に依頼をいただきまして、古代史の真実を探求している主催者の男性とこんなやり取りがありました。
「どんな内容の話をしたらいいですか?」と聞いてみると、「何でもいいですから」というので、講演のテーマを「筑紫の自然と女神たち」と伝えて、要旨を100字にまとめて送りました。
筑紫の自然と女神たち
―上代古典の神話の主要舞台筑紫の国。
北部九州の「筑紫の主要な山河」と共に、天照大神の一族が祭られている。
特に女神が顕著。神々のふるさと筑紫の国!
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すると、「あのう、少し題名と、内容に付け足してみたんですけど、どうでしょうか?」と、主催者の方から連絡がありました。
恐縮そうにおそるおそる?おっしゃっています。
その後、すぐにファックスで送られてきた内容をみると、
筑紫<邪馬台国>の自然と卑弥呼と女神たち
―上代古典の神話の主要舞台筑紫の国。
北部九州の「筑紫の主要な山河」と共に、卑弥呼の一族が祭られている。
特に女神が顕著。神々のふるさと筑紫の国こそ邪馬台国!
“太字の部分”が、あちらが追加修正してくださった箇所ですが、天照大神(あまてらすおおみかみ)まで消されて卑弥呼(ひみこ)になっています!
あまりに意表をついて、初めてのことだったので、吹き出してしまいました(大爆笑)
「こんなふうに赤線を入れて、いろんな人に怒られまくって、何人も友人を失いました。これ見たらyurinさんもT田M子女史みたいに、烈火のごとく怒るかもしれないと思ったんですけど………」とのことです(苦笑)
……けれどなるほど、人々の関心はやっぱりそこね、とたちまちナットク。
古代史といえば邪馬台国と卑弥呼。
そこを避けて通っては、絵にかいた餅みたいな古代史かもしれないし……
書いたものを削除訂正されるのは、慣れていたので(汗)、やはり「古代史の核心!を話してこそ人々は納得する」という、主催者の方の無言のメッセージに、妙に感心してしまいました。
2.『天孫降臨』が『邪馬台国は……』に変身!
そういえば、安本先生からこんなお話しをうかがったことも思い出しました。
先生は『天孫降臨』というつもりで本を書いていらっしゃったそうです。
ようやく書き上げていよいよ出版できる、と思ったら、出版社の人がやってきて、なんと!
「すみません。『邪馬台国』が入ってないと売れないんですよ。『邪馬台国』を入れた題名にしてもらえませんか?」と、言ってきたそうです!
先生も、せっかく書いて売れなく、出版できないというのでは仕方ないので、『邪馬台国は、その後どうなったか』という本になったそうです。
『天孫降臨』の方がインパクトあったと思いませんか……(泣)!?
やはり邪馬台国ナントカにしておかないと、本は売れないし、講演会の人の集まりも違ってくるようです。
天孫降臨した瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)も、伊勢神宮の天照大神(あまてらすおおみかみ)も、卑弥呼と邪馬台国の魔力!には、圧倒されてしまう勢いです(泣)
そして、こんなこともありました。
昨年の福岡県飯塚市でのシンポジウムは、安本美典先生、高島忠平先生、河村哲夫先生、そして私というメンバーでした。
事前の打ち合わせでは、安本先生の基調講演以外での邪馬台国は、ナシでした。
「邪馬台国がでると、収集がつかなくなるからね。今日は他の話しがいいでしょう」と、おっしゃっていた河村先生でしたが……
安本先生の基調講演が終わり、シンポジウムが始まると、司会の方の第一声が、
「今日はまず、それぞれの邪馬台国からお伺いしましょう!」
おっと、やっぱりそうきたか(汗)!なんて始まりでした(苦笑)
3.邪馬台国は魔物
私は『季刊邪馬台国』という季刊誌の連載をしているのですが、原稿を書きながら、「邪馬台国は魔物じゃ~~!」と思わず叫んでしましました(笑)
・邪馬台国はいくらやっても一つにまとまらない
・邪馬台国は一人一説(安本先生いわく)
・邪馬台国はわかった(私の)!
・もう卒業してほかの古代史やろう!
というわけで、『古事記』『日本書紀』で、古代史探究をしていますが………
……やはりここぞとなると、邪馬台国がでてきます。
卒業しなくて、永遠の学生で幸せかも……
古代史の扉を開いてくれた邪馬台国でしたが、あちこちめぐって、やはり「邪馬台国」に戻ってしまいます。
「筑紫<邪馬台国>の自然と<卑弥呼>と女神たち」のお告げをいただいて、
筑紫 → 邪馬台国
天照大神 → 卑弥呼
女神 → 卑弥呼の一族
と、『季刊邪馬台国』の原稿まで変換してみました。
こちらの方がけっこういいんじゃないかと、思えてきました(微笑)。