大伴家持が詠んだ椿・山吹・カタクリの歌

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こんにちは!yurinです。

富山県高岡市の万葉歴史館へも足を運びました。

山吹が彩る高岡市万葉歴史館

万葉歴史館では、大伴家持の像に出迎えてもらえます。

新元号「令和」の企画展もありました。

二度目ということで、有名な「立山の賦(ふ)」の石碑からの立山の眺望に期待したのですが、春霞に霞んで立山は見えなくて残念!また来てね、ということだと思いました。

 

神社の入口に近づくと絶え間ない水音がして、水が流れ出れています。

手手水の湧水は”富山の名水”になっていました。

階段を見上げて空を仰ぐとまぶしいほどの新緑に、常緑樹の椿の赤い花が彩りをそえています。

そういえば、万葉歴史館でも園内で咲いている椿を何種類か花瓶に生けてある花心がステキでした。

家持は椿を植えた人も詠んでます。

あしひきの 八峯(やつお)の椿つらつらに 見とも飽かめや 植えてける君

巻20 4481

(いくら見ても見飽きることがあるでしょうか。この椿を植えたらあなたを)

淡い山桜のピンクが明るい新緑の芽吹きに映えて春の生命力と優しさにあふれる季節です。

 

山吹(やまぶき)の彩りが目に染み入ってきます。

オレンジイエローの花にライログリーンの葉が生えて、春の生命の息吹きにあふれています。

『万葉集』では山吹を18首、うち大伴家持が7首を詠み、この花への思いの深さが感じられます。

……茂山(しげやま)の 谷辺に生(お)うる山吹を 宿に引き植えて 朝露に におえる花を見るごとに 思いは止まず 恋ししげしも

巻19 4185

(草木の茂った山の谷間に生えている山吹を庭先に移し植え、朝露に濡れて美しく咲いている花を見るごとに、思いは止まず、恋心は募るばかりです)

 

山吹を 宿に植えては 見るごとに 思いは止まず 恋こそまされ

巻19 4186

(山吹を庭先に植えてそれを見るたびに、物思いは止まず恋しさが募るばかりです)

 

谷間に自生する山吹を引き抜いて、邸宅の庭に植えたもようで、奈良時代にはそのような庭園があったようです。

万葉人は優雅ですね^^

大伴神社で『万葉集』ラストの歌

この歌のカタクリに魅かれて、なんとしても泉の傍らのカタクリを見たいと探索。

そして白馬岳山麓の姫川の源流の湧水のカタクリ、戸隠森林公園のカタクリに感激したものでした。

もののふの 八十(やそ)娘子(おとめ)らが 汲みまがう 寺井の上の かたかごの花

巻19 4143

(大勢の娘たちが寺の泉へ来て、水を汲んでいる。その傍らに愛らしく咲くカタクリの花。美しい春の光景だなあ)

もし家持のこの万葉歌がなかった、カタクリの花にそこまで思い入れなかったでしょう。

『万葉集』が自然を見つめる心の扉を開いてくれたのです!

 

カタクリは昔、日常で見やすい花であったようです。

特に雪国にはカタクリの群生が結構あり、この高岡市万葉歴史館の庭園にもたくさんのカタクリが咲き、入口のパネルになっています。

そのカタクリを庭園散策の最後に発見(大拍手)!

……たった一輪、私を待っていてくれたように?最後の力をふりしぼって咲いているようで感激しました!

 

「高岡万葉歴史館」のすぐ近くの越中国一宮の気多神社も参拝しました。

越中には一宮が四社あります。

高岡市の射水(いみず)神社、南砺(なんと)市の高瀬神社、立山町の雄山神社です。

 

この気多神社は、石川県羽咋(はくい)市の気多大社から分祀されたそうです。

山桜が散り敷く境内には、本殿の横の高台に大伴神社がありました。

大伴氏を祭る神社は珍しいです。

桜吹雪の降り敷く境内で『万葉集』ラストの大伴家持の歌を思い出しました。

新(あらた)しき 年の始めの初春(はつはる)の 今日降る雪の いや重(し)け 事(よごと)

巻20 4516

新しい年の始めの初春(はつはる)の 今日降る雪のように、いよいよ重なっていきますようにうに、良いことが)

この歌をこの季節この場所で思い出すことがとても幸せでした。

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